マンションを売って買った話(その2 売る前の準備編)
前回の記事はこちら。
<目次>
5.買い先行か売り先行か
与信と手持ち現金によります。終了。それだけだとひどいので、
買い先行は欲しい物件に即申し込みできますが、購入分の住宅ローンが純増します。与信が減らないので、購入分の住宅ローンが組めない場合もあります。
売り先行は住宅ローンは組みやすいですが、自宅が売れるまで申し込みができません。欲しい物件が売れてしまうリスクがあります。
金融機関によっては特約をつけることで、売却分の住宅ローンを加味せずに審査してくれます。例えば半年以内に自宅が売れる前提で、新たに住宅ローンを組めます。ただし半年以内に売れないと業者買取になってしまう等のリスクもあります。
個人的には、人気物件は買い先行にした方が良いと思います。とりあえず買って自宅を空室にしてから売ると高値で売れる可能性が高まるのもメリットです。
⇒ 今回我が家は買い先行にはしませんでした。
- 売出価格がマンション内でも高めであり、パッとみると割高に見える
- 内覧条件が厳しく、内覧者がそこまで多くないと思われる
- 他地域からの住み替えは、教育環境や住みやすさ等の事前調査が必要
- 前年に車を買っており与信と手持ち現金がない。死にます
上記の理由から、購入者が決まるまで時間がかかると予測し、以下のマンション住民のメリットを最大限生かして、売り先行で行くことにしました。
- 売り出された物件が他の部屋と比べて割高ではないこと
- 平日の夜に家族で内覧できるので家族同意が取りやすいこと
- 妻ネットワークを駆使して、売り出された部屋の上下・両隣の評判を収集することができること
- 妻ネットワークを駆使して、売り出し部屋と同じ間取りの人から住みやすさ(間取りの使いやすさ)を知ることができること
もし自宅が売れるより先に欲しい部屋が売れてしまったらあきらめようと決めました。家選びでは、こうした方針を決めておくことが大切です。立ち戻る場所を決めておくとたとえ買えなかったとしても後悔しないと思います。
6.そもそも自宅は売れるのか
まずは売出価格の調査をする必要があります。
1.自宅の住宅ローンの残債を確認し、SUUMOに掲載中の同じマンションの別部屋の価格やマンションレビューで過去の売出価格と比較します。
2.レインズマーケットを確認します。都道府県・地域・築年などで絞り込みを行い、同じマンションと思われる成約価格を確認します。
※売出価格=成約価格ではないので注意
⇒ よほど安く売らなければ残価割れはしないことが分かりました。ただし購入時の諸費用捻出のため、価格が相場の8割程度になる業者買取は選択しませんでした。
3.自宅査定について
不動産屋さんが自宅に来て「この部屋なら〇〇円です」と査定してくれるのが自宅査定です。査定したい人=売りたい人=お客になる人なので、どの不動産屋さんもやりたがります。また複数の業者に依頼して査定額を比較することもできます。プロによる査定で相場を確認できるのがメリットですが、妥当性の判断が難しいのがデメリットです。
⇒ 複数業者による自宅査定はしませんでした。高く査定されても高く売れるとは限らないのと、査定額が業者の胸三寸で決まるのが信用できなかったからです。今回の売買の目的は自宅が高く査定されることではなく、欲しい物件を購入することだと割り切り、すぐに売れる額で売り出すことにしました。(仲介を依頼した業者から売出価格の提案は受けました)
7.そもそも欲しい部屋は買えるのか
運よく我が家が希望額で売れたとしても、住み替え先の部屋が買えなければ一家が路頭に迷います。買う=住宅ローンを組むということです。つらい。
いくつかのパターンで物件価格と年収を比較しました。現在の低金利状況や今後2人の子供の教育資金でまとまったお金が必要なることを考え、頭金を入れるよりも手元に現金を残しておくフルローンを前提にしました。
1.借入額 < 税込年収*5
伝統的な方法といえそうです。
⇒フルローン× 500万円以上頭金を入れる必要ありと出ました。つらい。
2.月々の返済額*12 < 税込年収*0.25
※返済額 = 1.5%の利率で35年間のローンを組んだ場合を想定しました。
返済額は年収の25%(理想は20%)以内に抑えましょうという思想。
ネット上で良く見ます。現在の主流でしょうか。
⇒フルローン○
3.借入額 <(退職年齢ー現在の年齢)*退職までの平均税込年収*0.2
はるぶーさん式計算方法。退職金を想定せず無理をせずに与信を最大限利用できる
ローンを組むという思想かなと思います。
⇒フルローン〇
⇒うん、払えそう!!と楽観的総合的に判断しました。(荒川リスクを物ともしない戸田市民的思考)
Ⅱ:諸費用と手付金は払えるのか
中古マンションは、購入時に物件価格の7~10%程度の諸費用が掛かります。また申込時に物件価格の5~10%の手付金を払う必要があります。具体的な金額については、以下の記事を参考にしてください。
⇒諸費用は売却時の残金から支払うとして、売買契約時に手付金がないことに気づき焦りましたが、売買を同日にして売却手付金を購入手付金にすぐ充当することで解決しました。同日売買は疲れるけどオススメです。
8.どこの仲介業者にお願いするのか
高く売りたいのか?早く売りたいのか?によって変わると思います。
・高く売りたい・・・一般媒介でチャレンジ価格⇒長期戦のリスクがあるがリターンが大きい
・早く売りたい・・・専任媒介で割安価格⇒業者もやる気ですぐに売れる可能性が高いが、リターンが少ない
需要が高いマンション・地域や、住み替え先が新築マンションで期間が空くのであれば、高く売りたい戦術をとる方が多いと思います。最近の市況ではチャレンジ価格でも売れてしまうので新築時価格を知る者からすると、とんでもねぇ価格で売られています。つらい。
⇒早く売ることを最優先にして買おうとしている部屋の仲介業者に売却もお願いしました。(正直、囲い込みがあることも想定しました。囲い込みは買おうとしている物件の仲介業者次第なので、自分たちでは統制できません。業者に味方になってもらった方が良いと判断しました)
また、仲介業者が新築時売主の1社で特別割引を使えることや、同マンションの売買事例が豊富だったこともあり、専任媒介のメリットも得られると判断しました。
9.まとめ
ここまでで、物件掲載から10日くらいですね。
- 内覧希望出す
- 妻子に内覧の同行許可をもらう(1と2逆やろ普通・・・)
- 内覧+感触や今後の進め方を仲介業者と相談(ローン事前審査の開始)
- マンション内の調査(妻担当)
- 売買にかかる調査(僕担当)
- 業者の決定
という感じです。
事前審査の話につづく。
次の話