まきしま

主にマンションのこと。日々の雑感など。

質問箱アーカイブ(戸田の浸水リスクについて)

解答から1年が経つと消えてしまうということで、これまで回答したものをブログに移しておこうと思います。

 

 

リスクへの対応には4つの姿勢があると言われています。
・回避…避ける。戸田には住まない。
・軽減…軽くする。想定浸水深度をハザードマップで調べる。それよりも高い階に住む。または比較的被害が少ない場所に住む。
・移転…他に移す。火災保険の水災補償をつける。
保有…起きてしまったら仕方ないと割り切る。

また、発生するリスクの大きさは、リスクが起きる確率×起きてしまった時の被害で出せます。つまり荒川が氾濫する(と思われる確率)×起きた時のヤバさを表現してみる。ということです。
1.氾濫リスクは気候変動による降雨量の増加(予想10%〜25%増)より高まっていると考えられます。
2.過去に荒川の本流で災害が発生したのは、5回。1999年が直近で被害場所は川越、飯能、板戸等でした。さいたま市などの南部で発生したのは1982年が最後です。氾濫は川が蛇行している上流で起きることが多く戸田などの下流では比較的起きにくいそうです。(ポラスの営業の人の受け売り)
3.洪水の印象が強い2019年の台風は荒川本流は氾濫しておらず、彩湖の調整池がフル稼働して防いでいます。
4.戸田市ハザードマップでは、概ね1000年に1度の確率で発生する大雨により荒川が氾濫した場合という記載があります。
これら1~4を踏まえて今後(例えばマンションに住むであろう)30年間に荒川が氾濫し戸田に被害が出る可能性はどの程度か?を考えてみる必要があると思います。

次に、発生した場合の被害について考えます。
戸田市の被害浸水は3〜5m 水が残る日数は3日〜1週間程度です。かなりの影響があります。ただし氾濫時により影響が大きいのは荒川の南側です。板橋区荒川区、足立区、江戸川区等では被害の日数は2週間以上、中央区江東区の一部にまでわたる広範囲にわたることが予想されています。
都内の機能は麻痺して未曾有の大災害になることはほぼ間違い無いと思います。なので戸田市のリスクはもちろんのこと、都内のリスクも実は見逃せないと個人的には思っています。各自治体のハザードマップを見た上でリスクを判断する必要があると思います。

さて、長くなりましたが、僕がとるリスク選択は、軽減と保有です。
1.マンションの3階以上に住む
2.発生に備えて避難場所や災害グッズを確保しておく。
3.発生したらしかたないと腹をくくる。
ということになります。3は身もふたもないですが、割と大切です。※もし一戸建てや2階より下の階を検討するのであれば、きちんと水災補償をつけておくことも大切だと思います。

リスクはあるけれど、戸田は本当に住みやすいし、価格も中古マンションであればまだ選びやすいものが多いです。
子育てなら戸田はおすすめです。

質問者の方にとって何かしらの参考になれば幸いです。